寝ても寝ても眠いのはなぜ?疲れやすい人に必要な原因と改善法

最終更新日:2025.11.18

「寝ても寝ても眠い……」

朝起きた瞬間から体が重く、仕事や家事に集中できない。
十分に睡眠をとったはずなのに、頭がぼんやりして気力がわかない。
そんな毎日に不安を抱えている方も少なくありません。

もしかして体の不調なのか、それとも心の疲れなのか。

怠けているわけではないのに「自分が弱いからだ」と責めてしまう人もいます。

眠気が取れないまま過ごすと、日常の小さなことさえ大きな負担に感じられてしまうものです。

寝ても寝ても眠い状態の背景には、生活習慣や体質、そしてストレスなど多くの要因が重なっています。
一人で悩み続けるよりも、原因を理解し、できることから整えていくことが大切です。

この記事では、眠気が続くときに考えられる原因や、日常で取り入れやすい改善方法受診を検討すべきサインについて詳しく解説します。

不安を抱えるあなたが少しでも安心し、自分に合った休み方を見つけられるように、やさしく寄り添っていきます。

目次

体験談:寝ても寝ても眠い日々と、私の長い付き合い

寝ても寝ても疲れが取れない—それは高校生の頃から続いていた

「寝ても寝ても眠い」
これは、私が高校生の頃から口癖のように言ってきた言葉です。

当時はまだ倦怠感まではありませんでしたが、毎晩しっかり寝ているはずなのに、翌朝は必ず体が重く、授業中には恐ろしいほどの睡魔に襲われていました。

ストレスを感じやすかったあの頃、睡魔はいつも突然やってきて、私の体力をごっそり奪っていく存在でした。

「どうしてこんなに眠いんだろう」
その疑問を抱えたまま、ずっと答えが見つからないまま大人になりました。

大人になってからの眠気は、さらに深くつきまとうようになった

社会人になってからは、眠気に加えて倦怠感や頭痛までセットでついてくるようになりました。

夜に寝ても深く眠れた実感がなく、朝起きた瞬間から「疲れが残っている」というのが当たり前。

布団に入っても、頭の中で仕事や人間関係の緊張がリピートされて、体は横になっているのに心は眠れていない——そんな夜も多くあります。

眠気ひとつで仕事の集中力は切れるし、「今日も一日もちこたえられるかな…」と不安になる日もありました。

私の体は短期集中型——まるでハイオクで走る燃費の悪いスポーツカー

私の日常は、いわば短期集中型の生き方です。

集中できる時間はものすごく短いのに、その間だけは驚くほど一気に動ける。

でもその反動で、エネルギーが一瞬で空っぽになってしまう燃費の悪さがある。

よく言えば“ハイオクで走るスポーツカー”。
悪く言えば“すぐガス欠になるエンジン”。

眠気と疲れやすさを抱えながら、今日はどこまで走れるだろうと確かめるように、毎日を過ごしている感覚があります。

「眠いことにも理由がある」と気づくまで、私は自分を責め続けていた

怠けているわけではない。
サボりたいわけでもない。

それなのに、眠くて動けない自分を「弱い」と責めていた時期が長く続きました。

でも、今では少しずつ理解できています。

眠気はサボりではなく、心と体が発している大切なサインだということ。

生活習慣だけでなく、ストレス、緊張、HSP気質、体の弱り、ホルモンバランス——いろんな要因が重なって「ただ眠い」をつくり出しているのだと気づいたとき、少しだけ自分を許せるようになりました。

この体験が、同じ悩みを抱える人に寄り添う力になれば

この記事は、まさに私自身のための記事でもあります。

「眠い」「しんどい」「集中できない」
そんな自分を責め続けてきた過去の私、そして今も眠気に悩みながら頑張っている誰かに向けて書いています。

あなたの眠気にも必ず理由があります。
その理由を知ることが、心と体をととのえる第一歩になります。

あなたが少しでも安心して、無理のないペースで休めるようになりますように。

寝ても寝ても眠いのはなぜ?考えられる主な原因

寝ても寝ても眠いのはなぜ?考えられる主な原因

朝起きても疲れが取れず、日中も強い眠気に悩まされると「どうして自分だけ…」と不安になります。
しかし、寝ても寝ても眠いのにはいくつかの背景があります。

生活リズムや体調、心の状態などが複雑に関わり合い、心身が休まらないまま毎日を過ごしてしまうのです。

1. 生活習慣による原因|睡眠の質が下がる生活リズム

眠りの長さよりも「質」が下がっていると、何時間眠ってもだるさが残ります。
夜遅くまでスマホを見たり、カフェインを夕方以降にとったりすると、自律神経が刺激されて深い眠りに入りにくくなります

たとえば「8時間寝たのに頭が重い」と感じる人は、浅い眠りが続いているのかもしれません
眠りの質を乱す生活リズムが、翌日の集中力や気力を奪ってしまうのです。

2. 体調や体質による原因|隠れた不調や疲れやすさ

体の不調が眠気の背景にあることもあります。
鉄分不足やホルモンバランスの乱れ、またはアレルギーや冷えといった体質的な要因が関わることもあります。

「周りは普通に過ごせているのに、自分だけ異常に疲れやすい」と感じるとき、体からの小さなサインを見逃している可能性があります。

無理に我慢を続けるのではなく、自分の体質を理解することが安心につながります。

3. メンタル面による原因|ストレス・HSP気質・心の緊張

心が常に緊張していると、眠っていても脳が休めません。
HSP気質の人は特に、職場の人間関係や日常の刺激に敏感で、無意識に気を張り続けてしまいます。

「眠っているのに夢の中でも仕事をしている気がする」
そんな経験はありませんか。

心のストレスが眠気となって現れるとき、自分を責めるのではなく「それだけ頑張ってきた証」ととらえることが大切です。

4. 寝ても眠い状態が続くときに考えられる病気の可能性

強い眠気が長く続く場合には、睡眠時無呼吸症候群うつ症状などの可能性も考えられます。

もちろん自己判断は禁物ですが、「眠気で仕事に支障がある」「日常生活に大きな影響が出ている」と感じるときは、専門機関に相談することが安心への第一歩です。

眠気は怠けではなく、体と心からの大切なサイン。不安を一人で抱え込まず、必要に応じて医療や専門家に頼ることも自分を守る方法です。

寝ても寝ても眠いときの即効性ある対処法

強い眠気に悩まされるとき、「今すぐどうにかしたい」と思うのは自然なことです。

原因を探ることも大切ですが、まずはその瞬間を少し楽にする方法を知っておくと安心できます。

ここでは朝の眠気と昼間の眠気、それぞれの場面でできる即効性のある対処法を紹介します。

1. 朝起きて眠気が強いときの対処法

朝起きても体が重く、布団から出られないときは「体内時計をリセットすること」がカギになります。

人の体は光や水分、動きによって「朝だよ」と脳に合図を送る仕組みがあります。

具体的には次のような方法があります。

  • カーテンを開けて朝日を浴びる(太陽の光が体内時計をリセット)
  • 起きたらすぐにコップ一杯の水を飲む(体内を目覚めさせる)
  • 軽くストレッチやラジオ体操をして血流を促す

たとえば「どうしても布団から出られない」ときでも、まずはカーテンを開けて光を浴びるだけで脳が目覚めやすくなります。

小さな一歩を積み重ねることで、朝のだるさが和らぎやすくなります。

2. 昼間の強い眠気に悩まされたときの対処法

仕事中や家事の合間に眠気が襲ってくると、「集中できない」「頭が働かない」とつらくなります。
そんなときは我慢するよりも「短時間の休息」でリフレッシュする方が効率的です。

すぐに試せる方法は以下のとおりです。

  • 10〜20分程度の昼寝をする(長すぎると逆効果なので注意)
  • 冷たい水で顔を洗う、歯を磨く(刺激で覚醒効果がある)
  • 窓を開けて深呼吸し、新鮮な空気を吸う
  • 軽く歩いたり階段を上り下りして体を動かす

「眠気を無理やり押さえ込む」のではなく、「少し休む」「体を動かす」といったシンプルな工夫で気持ちが切り替わりやすくなります。

午後のコーヒーやお茶も一時的には効果的ですが、夜の睡眠に影響しないよう飲む時間帯には注意しましょう。

寝ても寝ても眠いときの改善方法

寝ても寝ても眠いときの改善方法

原因がわかっても「じゃあどうすればいいの?」と感じる人も多いでしょう。

生活の中でできる小さな工夫やセルフケアを積み重ねることで、眠気をやわらげることは可能です。

1. 睡眠環境を整える|光・音・温度・寝具の工夫

眠りの質は、環境に大きく左右されます。

  • 部屋を暗くして光を遮る
  • 静かな環境をつくる
  • 心地よい温度と湿度を保つ
  • 自分に合った寝具を選ぶ

これらを整えるだけで、深い眠りに入りやすくなります。

「寝室は心と体を休める場所」と意識して整えることが、翌朝の目覚めの軽さにつながります。

2. 日中のリズムを整える|朝日・軽い運動・昼寝の取り方

朝、カーテンを開けて太陽の光を浴びると、体内時計がリセットされます。

また、軽いストレッチや散歩などの運動は、夜の眠りを深くする助けになります。

昼間に眠気が強いときは、20分以内の昼寝が効果的です。
長すぎる昼寝は逆効果になるので、短時間でリフレッシュする意識を持つことが大切です。

3. 心を休めるセルフケア|休むことを許す習慣

「休んだら怠けてしまう」と思う人ほど、心が疲れやすいものです。
しかし、休むことは甘えではなく、生きる力を取り戻す行為です。

お気に入りの飲み物をゆっくり味わう深呼吸をする自然の音に耳を澄ませる
そんな小さな習慣でも、心は確かに休まります。

4. 食事・飲み物の工夫|カフェインやアルコールとの付き合い方

眠気に悩む人ほど「コーヒーで無理やり目を覚ます」ことがあります。
しかし、カフェインのとりすぎは夜の眠りを妨げることもあります。

また、アルコールは一時的に眠気を誘いますが、深い眠りを妨げる原因になります

「眠気を抑える」より「眠りの質を守る」意識で、食事や飲み物と付き合うことが大切です。

さらに一歩進めて「質の良い眠り」を手に入れることで、朝の目覚めはもっと軽やかになります。

寝ても寝ても眠いときに受診を検討すべきサイン

寝ても寝ても眠いときに受診を検討すべきサイン

強い眠気が続き、日常生活に影響が出ているときは、セルフケアだけで解決しようとせず、医療機関の受診を検討することも大切です。

眠気は「怠け」ではなく、体や心からのSOSのサインである場合があります。

1. 日常生活に強い支障を感じている場合

仕事中に眠気で集中できない運転中に意識がぼんやりして危険を感じる
そんなときは「頑張ればなんとかなる」と無理をせず、専門機関に相談することが安全につながります。

強い眠気は自分だけでなく、周囲の人にとってもリスクになるからです。

2. 長期間眠気が続いて改善しない場合

数週間から数か月にわたり眠気が改善せず、日常生活に影響を与えている場合は、体や心に不調が隠れている可能性があります。

「そのうち良くなるだろう」と先延ばしにすると、不安も大きくなってしまいます

早めに相談することで安心が得られ、必要なサポートにつながります。

3. 不安が強く、安心できないと感じる場合

「怠けているのでは?」と自分を責め続けるのは、心に大きな負担をかけます。

少しでも不安が強く、安心できないと感じるときは、専門家に話を聞いてもらうだけでも心が軽くなることがあります。

安心を得るための受診は、前向きなセルフケアのひとつと考えてよいのです。

4. どこに受診すればいいの?

強い眠気が続くときに相談できる窓口はいくつかあります。
まずは気になる症状に合わせて、次のような医療機関を検討するとよいでしょう。

  • 内科
    全身の不調や生活習慣病、甲状腺の異常など幅広く相談できます。最初の窓口としても安心です。
  • 睡眠外来・睡眠専門クリニック
    睡眠時無呼吸症候群や過眠症など、専門的な検査・治療に対応しています。いびきや呼吸の止まりが気になる方にも適しています。
  • 心療内科・精神科
    ストレスやうつ傾向など、心の状態が眠気に影響している場合に役立ちます。眠れない・気分が落ち込むなど心の不調が重なっているときは検討すると安心です。
  • 婦人科
    ホルモンバランスの変化で強い眠気が起こる場合もあります。女性特有の体調変化に心当たりがあるときは、婦人科での相談も選択肢になります。

受診する科を迷うときは、まずはかかりつけ医や内科で相談し、必要に応じて専門科を紹介してもらうのがスムーズです。

「眠気が続いてつらい」というシンプルな伝え方で十分です。

参考になる外部リンク

寝ても寝ても眠いと悩む人へのメッセージ

寝ても寝ても眠いと悩む人へのメッセージ

「寝ても寝ても眠い」と感じるのは、あなただけではありません。
同じように悩んでいる人は多くいますし、そのつらさの裏には必ず理由があります
だからこそ、まずは自分を責めずに「心と体が伝えているサイン」と受けとめてほしいのです。

1. 怠けではなく心身からの大切なサイン

強い眠気は怠けではなく、体や心が「これ以上は頑張らないで」と教えてくれているメッセージです。
無理に動こうとすると、かえって回復が遅くなってしまうこともあります。

「また寝てしまった」と落ち込むのではなく、「休む必要があるから眠っているんだ」と考えてみてください。
そう思えるだけで、心に少し余裕が生まれます。

2. 「休むこと」に罪悪感を持たないことの大切さ

休むことを悪いことだと感じる人ほど、疲れをため込みやすくなります。
けれど休むことは「立ち止まる」ためではなく、「前に進むため」の準備です。

たとえばスマホも、充電が切れそうになったら差し込んでエネルギーをためますよね。
人も同じように、休むことで明日へ進む力を取り戻すのです。

3. セルフケアで少しずつ整えていくという考え方

眠気を完全になくそうと一度に解決を求める必要はありません。
むしろ小さなセルフケアを続けていくことが、心と体を整える近道になります。

  • お気に入りのお茶を飲んで深呼吸する
  • 短い昼寝で気持ちを切り替える
  • 夜は照明を落として静かな音楽を聴く

そんな些細な工夫でも、確かに自分を守る力になります。
少しずつ積み重ねることで、生きづらさがやわらぎ、心も軽くなっていきます。

「どんなセルフケアを取り入れればいいのか、もっと知りたい」と感じた方へ。
こちらの記事では、生きづらさを感じやすい人に役立つセルフケアの基本を、やさしく整理しています。

体験談:昼間の眠気と病院への相談

わたし自身も長年、日中の強い眠気に悩まされていました。

生活リズムを整えたり、カフェインのとり方を工夫したりと、自分なりに改善を試みましたが、なかなかすっきりしませんでした。

思い切って病院に相談したところ、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあると指摘され、現在は検査を受けています。

きっかけは、スリープマイスターというアプリで自分のいびきを確認したことでした。
その記録を医師に見せたことで「可能性がある」と言われ、検査につながりました。

睡眠時無呼吸症候群は、放置すると将来的に脳や心臓の病気につながる危険もあると聞きました。

正直、不安もありますが、この機会にしっかり検査し、必要ならば治療を受けたいと考えています。

よくある疑問Q&A

よくある疑問Q&A

Q1:昼寝はしてもいいの?

A:短時間の昼寝は、むしろ眠気を軽くする効果が期待できます。ただし30分以上眠ると夜の睡眠に影響する場合があるので、10〜20分程度の「仮眠」を意識すると安心です。

Q2:眠気と病気の違いはどう見分ける?

A:生活リズムやストレスの影響で眠いことも多いですが、強い眠気が数週間以上続くときは体や心の不調が隠れている可能性もあります。「日常生活に支障がある」「休んでも改善しない」ときは医療機関で相談してみましょう。

Q3:栄養不足やサプリは関係ある?

A:鉄分やビタミンB群などの不足が疲れやすさや眠気につながる場合があります。食事から必要な栄養をとることが基本ですが、不安がある場合は専門家に相談してからサプリを取り入れると安心です。

Q4:コーヒーやエナジードリンクで眠気を覚ましても大丈夫?

A:一時的に目が覚めることはありますが、カフェインのとりすぎは夜の睡眠を妨げることがあります。午後以降は控えめにし、無理にカフェインでごまかすのではなく、生活リズムや睡眠環境を整えることを優先しましょう。

Q5:寝すぎるのは逆に良くない?

A:長時間寝すぎると体内時計が乱れ、かえってだるさを感じることもあります。休日にまとめて寝るより、毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる「規則正しいリズム」を心がけた方が体は楽になります。

Q6:眠気とストレスは関係ある?

A:強いストレスを受けると、自律神経が乱れて眠りの質が低下します。
「寝ても疲れが取れない」「夢ばかり見る」などの症状があるときは、心が休めていないサインかもしれません。深呼吸やリラックス習慣を取り入れて、少しずつ心を緩めましょう。

Q7:睡眠時無呼吸症候群があると本当に眠くなるの?

A:はい。眠っている間に呼吸が止まることで酸素不足になり、深い眠りに入れなくなるため、日中の強い眠気につながります。いびきや呼吸の止まりを指摘されたことがある人は、専門機関での検査を検討すると安心です。

Q8:市販薬で眠気は改善できる?

A:眠気を根本から解決する市販薬は基本的にありません。一時的に眠気を抑える製品もありますが、根本的な原因解消にはつながらないため、セルフケアや受診での確認が大切です。

まとめ

寝ても寝ても眠いと感じるのは、怠けではなく心や体が「休んでほしい」と伝えている大切なサインです。

生活習慣や体調、メンタルの状態など、いくつもの要因が重なって強い眠気として表れることがあります。

無理に我慢し続けるよりも、睡眠環境を整えたり、日中のリズムを意識したり、小さなセルフケアを積み重ねることが大切です。

それでも改善が難しいときや不安が強いときは、専門機関に相談することで安心につながります。

「休むことに罪悪感を持たない」と心に言い聞かせながら、自分を少しずつととのえていきましょう。

眠気はあなたを守るサインです。安心して休むことを、自分に許してあげてください。

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